ワンピース最終章で焦点となる「イム様」と「Dの一族」。
その中でも注目すべきは、前回の考察で浮かび上がった“巨大な王国の王”デービー・D・ジョーンズとの関係です。
イム様とデービー・D・ジョーンズは、空白の100年に起きた「海と空の戦争」の中心人物だった可能性があります。
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イム様とデービー・D・ジョーンズの因縁
イム様は、世界政府の象徴として「天上に住まう存在」。
一方のデービー・D・ジョーンズは、海を支配していた「巨大な王国」の王。
この“空の支配者”と“海の王”の対立構造こそが、空白の100年の本質であり、現在の世界秩序の原型となったと考えられます。
イム様は「天(空)」を統べる存在として、自らを神格化し、民を“見下ろす”支配体系を作りました。
それに対して、デービー・D・ジョーンズの王国は「海=すべての命を包み込むもの」として、平等と自由を理念として掲げていました。
二人の思想は真逆。
ゆえにこの戦いは、単なる国家間の争いではなく「世界の形」を決める戦争だったのです。
空白の100年の真実|“海と空の戦争”
巨大な王国は、海底に近い地形に存在していた可能性があります。
その理由は、世界政府が「リヴァースマウンテン」や「レッドライン」の存在を神聖視している点にあります。
これらは本来、海と空を分断する「境界線」=戦争の痕跡だったのかもしれません。
つまり、レッドラインは“空の支配者たちが築いた壁”であり、デービー・D・ジョーンズの王国を封印するために作られた人工的な結界。
現在の世界が四つの海に分かれているのも、この戦争の結果だとすれば、空白の100年の意味が一気に繋がります。
ジョイボーイとデービー・D・ジョーンズの関係
ジョイボーイは、デービー・D・ジョーンズの部下、あるいは“解放の戦士”として生きた存在だった可能性があります。
デービー・D・ジョーンズが作り上げた理想を実現するために行動し、魚人島の人々やポーネグリフの民と約束を交わした。
その約束を「果たせなかった」ことこそ、王国の崩壊を意味していました。
つまり、ジョイボーイは王の右腕でありながら、敗北を見届けることしかできなかった。
その無念がポーネグリフとして残り、「いつか再び王国を取り戻す者が現れる」という希望に託されたのです。
それが現在、ルフィによって再現されようとしているのです。
現代の再演|ルフィと黒ひげの宿命
デービー・D・ジョーンズとイム様の戦いは、今再び“現代の器”を通して再演されようとしています。
ルフィと黒ひげ、この2人の「D」は、それぞれ王の異なる側面を継承していると考えられます。
ルフィ=太陽の継承者(ニカの意志)
ルフィは、海のようにすべてを包み込み、笑いで世界を照らす存在。
彼が持つ「自由の意志」は、デービー・D・ジョーンズの“平等の理想”と重なります。
黒ひげ=深淵の継承者(ジョーンズの影)
黒ひげは、同じ「D」を持ちながらも闇を象徴する存在。
彼の「二つの人格」「眠らない体」は、ジョーンズの血を引く“異形のD”であることを暗示しているとも考えられます。
ルフィが「光」であるなら、黒ひげは「影」。
二人が出会うとき、かつての海と空の戦争が再び始まるのです。
イム様が恐れるものは“思想”の復活
イム様が最も恐れているのは、Dの血そのものではなく、デービー・D・ジョーンズの「思想の再来」。
それは、支配を拒み、誰もが自由に生きる世界。
支配の体系が崩れれば、イム様の存在理由は消滅します。
だからこそイム様は、ポーネグリフを破壊し、Dの名を消し去り、歴史を偽造してまで支配を続けてきた。
“Dの意志”が再び燃え上がることこそ、彼女にとって最大の恐怖なのです。
まとめ|再び始まる“海と空の最終戦争”
デービー・D・ジョーンズは、かつて巨大な王国を率いた“海の王”。
イム様は、その王国を滅ぼした“空の神”。
彼らの因縁は千年の時を超えて、今ルフィと黒ひげを通して再び交差しようとしています。
空白の100年とは、単なる歴史の欠落ではなく、今なお続く「支配と自由の戦争」の始まりだった。
デービー・D・ジョーンズの王国の復活、そしてイム様の正体が明らかになるとき――。
ワンピースの物語は、真の“世界の夜明け”を迎えることになるでしょう。
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